2014/07/16
CATTINO カッティーノ
『セルロースファイバー』 という建築用断熱材は、ご存知ですか?
すごい優等生なんです。
日本の住宅の寿命が30年前後とアメリカやイギリスと比較し短いと言われています。
築30年は建替どきといった思い込みや慣習がなんとなくあることも否めませんが、高温多湿な
日本で、床下、壁内の結露が、住宅の寿命を短くする一因であると考えられます。
長い目で見れば、外壁と外壁の継ぎ目や、窓サッシと外壁の取り合いから、壁の中に雨水が
入ってくることは想定する必要があります。
一般的に使われる断熱材(床:フォームポリスチレン、壁:グラスウール)には、吸放湿性が
有りません。
そう考えると、湿気を通し、呼吸する断熱材である 『セルロースファイバー』 が、高温多湿な
日本で長寿命住宅を実現するための優等生に見えてきます。
もちろん、通常時の有害物質の放散や、燃焼時の有害物質の排出も有りません。
先日のブログで、『エコロジカルフットプリント』について触れさせていただきました。
『セルロースファイバー』 は、建築用断熱材として日本で初めて 『カーボンフットプリント制度』
の認証を取得しています。
『カーボンフットプリント制度』 とは、商品の原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフ
サイクル全体を通して排 出される温室効果ガスの排出量をCO2量に換算して、当該商品・サービス
等の単位で分かりやすく表示する仕組みです。
製造過程でたくさんのエネルギーを消費するエコ商品は、エコではないですからね。
1999年時点で、建築用断熱材全体の2%のシェアしかなく、あまり耳なじみのない『セルロース
ファイバー』 ですが、『地球一個分の暮らし』を目指す上で、必要不可欠な建材であることは
間違いありません。
nakamura@e-shinwa
中村大樹
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